その人は、いつも顔を見かける人だった。 先日、たまたま同じ講座で一緒になったので、声をかけた。 「あれ〜よくお会いしますね。」 向こうも驚いている。 話して見ると、編集の仕事をしているらしい。 それでまた驚いた。 私は、 文章を書いて見てもらうこ…
友人は、ゴスペルの会に入っている。 その歌を聞きに行ったことがあった。 先日、彼女と一緒に歩いていると、「ここの店で、舞台用に大きな十字架を二つ買った。」と教えてくれた。 キリスト教とは何も関係無く、無邪気に話す。そんな彼女のかざりのないとこ…
強い雨のが降る中、友人が「お茶できしない?」と誘ってくれた。 ちょうど気晴らしをしたかったから、楽しい気分で出かけた。 子どもの頃のように、雨降りがなんか楽しい。坂道に小川がいくつも流れている。しかし、残念ながらアスファルトだからダムは、作…
一日中強い雨が降っていた。 路地の坂道には、縞模様が描かれ、太い帯のように滔々と流れていた。 そして不思議だったが、外はとても明るく感じられた。 心の中にも雨が降り続けているが、明るい未来を暗示しているように思えた。 社会福祉協議会へ不足して…
駅近くのビルから出て、交差点に向かって歩き出すと、道路脇の並木が青々と立っている姿が見えた。 その間から、遠くに六本木ヒルズがのぞいている。 知らぬ間に随分と葉が茂った。 巷では、パンデミックの恐怖に右往左往していたのに、木立は毅然とした存在…
先日の夜だった。母からの電話の着信があった事に気づいた。 翌朝、午前に電話をしてみたが誰も出ない。 高齢だから、何があってもおかしくない。私だって同じだ。 考えても仕方ない。何があったら連絡があるだろう。 頭の隅でそんな事、考えながら過ごして…
参考資料とともに、メッセージを送った。 「晴れた朝、窓を開けると心地よい風が、木々を揺らしています。」 友人から「こちらは、名残雪です。こんなこともあります。」と返信がある。 北国では、ゴールデンウイークの最中に雪が降る事もあった。懐かしい郷…
くやしくて眠れない夜。 誰に聞いたところで答えなどあるわけでもない。 仕方がないから、 一人で、難しい本を何度も、暗誦する様に読んだ。 しかし、今のように泣くことはなかった。 歳をとって涙もろくなったからではない。 泣くことも出来ないほどの悔し…
友人と数年来、読書会をしている。私が読む小説『ザリガニの鳴くところ』の主人公カイヤは、幼い頃に自然の中に一人取り残された。動物たちである友人に心を育まれて生きた。しかし教育を受けていないため、偏見から窮地に追い込まれて行く。 長い物語は終盤…
自分は、地球の一部でしかないと気づいた時、物の見方が変わる。自然と語り合うと生きている自分が居ると気づき、もう一度自分の言葉を取り戻す。 私は、川の流れが好きで、いつまでも眺めていたかった。そこには、沢山の魚が泳いでいた。一瞬で変わる風景。…
先日、受講した講座でレスキュー・ハブという特定非営利法人を運営している方のお話を聞いた。 社会のこころの貧困の縮図が弱者をさらに追い詰めて行く。犯罪組織の巧妙さにも驚いた。 犯罪に巻き込まれたりしないと殆どの人は、思っている。しかし、他人事…
山坂の多い長崎では、坂道を登ったところで休憩出来るように椅子が置いてある。 でも、こんなかわいい椅子は滅多にないと思い、私はさっそく娘を座らせて写真を撮った。 近くには、幼稚園があり子供たちの楽しそうな姿が目に浮かぶ。 横の看板に「どうぞーー…
年末年始に家族4人で旅行に行った。その水路には、いつもコイがたくさん泳いでいた。家族旅行では、そんな時しか行ったことがなかった。 娘は、コイが群れになって泳ぐ様子を婿に見せたかったようだった。 しかし、予想を裏切りコイの群れは、浦上川にも、中…
ネコの健診で、前日は22時から絶食していた。 昨夜は私の帰りが遅くて、22時を過ぎてしまい、ネコに隠れて夕食をとるのは気が引けてしまった。 だから、途中のコンビニのイートインで軽食を食べて帰る。 そして、帰宅してから、こっそりとキャストフードを隠…
電停で降りて、山の中腹に見える友人の家を探しました。 車は、通れない急な坂道です。すぐ近くなのにどこまで行っても、なかなかたどり着けません。 娘と一緒に、迷い道を楽しみました。どこかから、イノシシが出てきそうです。 もう、ずいぶん体力を使いま…
4か月重ねて来たグループセッション。 「どうしてそれをやりたいんですか?」と何度も聞いてくれた仲間がいる。 自分が創りたい未来を応援してくれる仲間がいる。 それだけで、価値がある。 ♪ガンバレや!俺がそばでみててやるから~♪ 若者向きのやや乱暴な歌…
今日、予定していた講座に行くと、変更になっていた。 それに誰も、気づかなかった。遠方から来られている人も居た。 何度も顔を合わせているうちに、気心が知れる間柄となった4~5人が集まった。 そして何となく車座になって、話が始まった。 一人の物知り…
子供が仕事で残業になりそうな時、仕事場が私の住む所からの方が近いので、時々泊りに来ます。 「来週泊まらせてほしい。」と、先日も連絡がありました。 私は、❝お母さんスイッチ❞が入ります。毎日少しづつ、料理しては保存をしていました。 そこへ、「宿泊…
午後から自治会のイベントがあり、ミニコンサートも予定されています。 私は自治会の伝達係りです。 準備は、朝の七時から始まりました。 5名の方が準備良く会場を作って行きます。プロデューサーの性格が、伝わります。 観ていて、楽しい。 私も、こんなふ…
友人が、「鳥のひながちょうど生まれたところだから行こう。」と公園に誘ってくれました。頭の所が茶色のカイツブリが数羽、水面を泳いでいました。 今日は、さわやかな風が通り過ぎて行きました。 友人が「天然の扇風機だ。」と言って、笑いました。
『地球交響曲第9番』という映画を観て来た。 炎のマエストロ小林研一郎の指揮。 彼の情熱に、地球は一つになり命を歌い上げる。 どんな絶望感も負けてしまう力強さ、真剣さが伝わって来た。 明るい考古学者のスティーブン・ミズンは、日本のアイヌや沖縄の民…
ネコの耳に皮膚炎が出来ている。それで、そろそろシャンプーをしなければと思っていた。 少し悪化してしまった。今日は、もうタイムリミットみたい。 ネコに悟られないように、こっそりと準備していた。 それなのに、今日もベッドの下の手の届かない奥に逃げ…
34年程前、結婚して暫らく、子どもも居なかったがネコを飼っていた。そのネコは、オスだった。夫が、もらって来たネコに当時人気者だった〝ゴルバチョフ〟という名前を付けた。 夏に二人で登山に行く事になった。それで猫の3日間の水と食料とを用意して留守…
たまには、一緒にご飯を食べよう。何か作って持って行ってあげるから。 そんなメールが来た。 なかなか予定が合わなくて30分だけ、電話で話した。 ありがたくて、うれしいくて、きょうは本当にいい日だった。
もらわれて来た頃は、誰からも可愛がられたペットの白ネコ。 静かに家族を見守る事は今や、神の領域に達している。 家族にどんな騒動が起ころうと決して動揺せず、いつものんびりと構えている。 こんなふうに悟りが開ければ、易々と生きられるだろうに。 白…
リモコンを枕にして休むネコは、我が家で一番身分が高い。 既に高齢であるのにも関わらず、誰からも好かれ健康を守られ尊重されている。 私も、こんな風に育てられたら、のびのびと自由な人生を送れたろうに。と思うと、羨ましくてやきもちを焼いてしまうく…
のど元までこみ上げている憂いがある。「はぁ~。」とため息をつくと、ネコと視線が合った。ペット様の寝床の丸く膨らんだ周りに首をもたげて、私の様子を見ている。 じいっと見ているとネコの視線が泳いだ。そして何かを考えている様に思えた。私が目をし…
朝、住所録を見つけた。 一緒に学んだ昔の友人に電話をしたら、お元気でいる事がわかった。 手紙の方が言いたいことがまとまるので、送ってもいいかと聞くと、 「楽しみに待っています。」と喜んでいる。ああ良かった。 私は、話すのが超苦手です。でも手紙…
自治会のふれあいサロンでカボチャを縫いました。 縫物をしながらお隣に座った女性は、話している内に28年前に同じ土地に住んで居たことがわかりました。そして子供さんは私の夫の授業を受けていたそうです。楽しい先生だったとのこと。話さなければ分から…
朝、ゴミ出しに行くとご近所さんに会いました。「元気ですね!」と笑顔で声をかけられ、「暑いですね。」と返すと「ええ本当にねえ。」とまた返事が返ってきます。 気持ちよい一日の始まりです。 地下鉄に乗る途中で、また町内会のご婦人に出合い「あらこんに…