くやしくて

くやしくて眠れない夜。

誰に聞いたところで答えなどあるわけでもない。

仕方がないから、

一人で、難しい本を何度も、暗誦する様に読んだ。

しかし、今のように泣くことはなかった。

歳をとって涙もろくなったからではない。

泣くことも出来ないほどの悔しさが死んだように眠っていたのだ。

時間が有る今、死んでいた人生を惜しむように、せっせと思いを書いて行く。

神様、私を生きる時間を与えて下さい。

泣き叫びながら書いてゆく。

 

残り時間が迫ってくると、荷ほどきしたくなる。

できるだけ軽くして楽をしたくなる。

 

人間ってそんなもんでしょう。